12/09 - 中華人民共和国 海上汚染防止及び管理に関する新規制

アウトライン

  • 中国初の海上汚染にかかわる包括的な法律が2010年3月に施行されます。
  • 中国海事局(MSA:Maritime Safety Administration)が船舶海上汚染の防止及び管理を監督・統括する執行当局と
    なります。
  • 危険貨物を運送する船舶及びその他1万トン以上のすべての船舶は、中国寄港前に油濁清掃の認可請負業者と契約
    を結ばなければなりません。
  • 中国海商法(Chinese Maritime Code)、1992年CLC及び2001年バンカー条約の要件を満たす強制保険が求めら
    れます。

中華人民共和国「船舶による海洋汚染防止及び管理規則」

背 景
2009年9月9日に、中華人民共和国 国務院により公布された「船舶による海洋汚染防止および管理規則」 (以下、本規則)は、2010年3月1日に施行されます。本規則の目的は、中国領海での油濁事故の防止、緊急対応および清掃にかかわる包括的な法令を確立することにあります。

本クラブ回覧は、本規則の主な条項をまとめています。国際グループの理解するところでは、現在、中国海事局(MSA)が、本規則の各条項を実施するための施行規則原案を策定中で、これには油濁事故対応業者との契約の要件、油濁損害から生じる責任をカバーする保険あるいは資力保証の要件などが規定されています。国際グループは、この点につき中国海事局との折衝を続け、適宜クラブ回覧でお知らせいたします。

概 要
本規則は、以下のような広範囲な事柄に適用されます。たとえば油汚染物質の排出や受取り、廃棄物処理とその認可、油濁事故対応計画、漏油清掃の取り決め、汚染事故の報告と緊急対応、汚染事故の調査と補償、汚染危険貨物の積載、荷降しと陸揚げの監督、そして、本規則の要件に違反した場合の罰金などです。また、本規則は、すべての船舶(油貨物を運送しない1,000総トン以下の船舶を除く)に対し、油濁損害から生じるクレームをカバーする強制保険の制度を中国法に取入れています。また、本規則により、2001年バンカー条約(中国は2008年末に批准)や1992年民事責任条約(1992年CLC、中国は数年前に批准)における保険付保条項を有効ならしめるに必要な施行規則を規定しているようです。また本規則により、国内の船舶油濁補償基金の設立の条項も設けています。これは海上運送された持続性油を中国の港で受取る荷受人(あるいはその代理人)が積み立てる基金です。この点について中国は1992IOPCファンドの締約国ではありません。

中国海事局は本規則の任命執行当局です。つまり船舶による海上汚染の防止および管理ならびに関係船舶の航行を特別に監督または統括するための責任機関となります。総責任主体は北京海事局ですが、(必要に応じて)各地の海事局も現地当局として責任を持ちます。

適 用
本規則は、内陸の水上、領海及び接続水域、排他的経済水域及び中国大陸棚、そしてその他すべての中国管轄区域とする海上領域において油濁損害を引き起こした、あるいは引き起こすかもしれない、船舶からのあらゆる汚染ならびに船舶の関連するすべての運航業務に適用されます。

現地の認可清掃業者との契約の要件
本規則は、汚染貨物及び危険貨物を運搬するすべての船舶、及び1万総トン以上のその他船舶のオペレーターに対し、中国寄港前に海事局の認可した油濁清掃請負業者との契約を完了することを求めています。本規則では「オペレーター」の定義が定められていませんが、国際グループでは、この点を明確にするべく中国海事局に助言を求めています。

国際グループが理解するところでは、事故が発生した場合には、中国海事局の監督の下、これら清掃請負業者が清掃作業に責任を持ちます。もし請負業者に何らかの不備がある場合には、海事局が介入します。中国の各港にはそれぞれ1社以上の請負業者が存在すると理解しています。

現在、海事局は中国の各港で請負業者を査定しており、近い将来さらに細目規定が発表されるでしょう。国際グループは、この点につき海事局との折衝を続け、詳細が判明次第メンバーの皆様へお知らせします。

国際グループでは、請負業者は流出自体の規模により漏油対策能力別に4つのレベルの分類があると理解しています。今後、船種や本船のサイズによってオペレーターが契約しなければいけない業者はどのレベルかということも、追加の施行規則で明確になるでしょう。

中国海事局は、事故対応についての承認申請を受理した日から30営業日以内に清掃請負業者の審査を完了するとしていますが、2010年3月1日より以前に、オペレーターがそのような契約を完了しなければいけないのは、明らかに日数が短すぎます。国際グループとしては、本規則の規定する施行日を延期するのではないかと考えていますが、もし延期されない場合は、メンバーは2010年3月1日までに本規則を遵守するための手続きをしなければなりません。

通常、規則違反については、その事例によって1万元から30万元の罰金が課されています。

清掃コスト
事故発生により生じた費用の補償については、本規則では、政府が指揮した対応コストを最優先しているように思われます。海事局の対応を要した事故を起こした船舶は、事故後に航海を開始する前に、海事局の費用を支払うか、あるいは相応の資力保証を差し出すことが求められます。保証状の様式については、まだ明らかとなっていません。また本規則では、中国海事局がこれら事故を調査している間は、本船を拘留できると規定しています。

船内緊急対応計画書
本規則は、船主、オペレーターまたは管理者が、海上海洋汚染の防止および管理のための緊急対応計画書を保持することを求めています。これには、油濁防止緊急措置手引書(SOPEP: Shipboard Oil Pollution Emergency Plan)が、この必要条件を十分に満たすと理解しています。

保険と責任について
中国は1992年CLCおよび2001年バンカー条約の締約国です。 本規則における責任条項は、これら国際条約の多くの部分を反映しています。それは持続性油の海上輸送から生じた汚染損害について船主は厳格責任を負い(1992年CLC)、または燃料油の流出によって生じた汚染損害について、船主(登録船主、裸傭船者、管理者およびオペレーターを含むと定義)は厳格責任を負う(2001年バンカー条約)というものです。

油以外の貨物を輸送する1,000総トン以下の船舶を除き、中国領海内を航行するすべての船舶は、中国海商法及び1992年CLC、2001年バンカー条約の要件を満たすために保険あるいはその他資力保証を保持することが求められます。

中国海事局は、すでに2007年以来行っている認可保険業者の承認と同様の方法で、本規則の要件を満たす保険カバーを十分に提供できる保険会社のリストを決定し、発表することになっています。

報 告
中国の領海内、あるいは中国領海を越える中国管轄区域内において、事故により生じた、あるいは生じそうな汚染については、いかなる場合も海事局地方局へ報告しなければなりません。事故報告は以下の情報を含まなければなりません。

  1. 船名、国籍、コールサインまたは番号
  2. 船舶所有者、オペレーターあるいは管理者の名前と住所
  3. 事故の時間、場所、天気、および海上の状態
  4. 事故原因の予備説明
  5. 本船に積載した汚染物質のタイプ、量、積付、位置
  6. 汚染の度合い
  7. 汚染管理、採用する又は採用すべき除去方法、そして汚染管理の状況やサルベージの必要性
  8. その他、必要な情報

国際グループは、本規則の実施だけでなく、本規則の各条項を実施するための施行規則の制定状況を引き続き見守り、海事局との折衝を続けてまいります。メンバーの皆様には、必要に応じ情報を提供いたします。

国際グループの他のP&Iクラブのメンバーへも同様の回覧が送付されています。

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