回覧01/17 -「2004年の船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約」と「米国バラスト水管理規則」

回覧01/17 -「2004年の船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約」と「米国バラスト水管理規則」

アウトライン


  • 2004年バラスト水規制管理条約は、2017年9月8日に発効します。
  • 国際グループは、バラスト水規制管理条約および米国のバラスト水管理規則に遵守するための最新情報とガイダンスを作成しました。
  • 今後も必要に応じ、進捗状況およびガイダンスを提供いたします。

組合員各位



「2004年の船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約」と「米国バラスト水管理規則」 



背景

IMOにて2004年に採択された「船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約」(以下、本条約)が2017年9月8日に発効します。本条約は、船舶のバラスト水および沈殿物を管理・規制するための基準や手続を策定することにより、有害な水生生物の他水域への拡散防止を目指しています。



2017年1月11日時点で、54か国が本条約を批准しており、世界の船舶総トン数の53.30%を占めています。[1]



米国は本条約の締約国ではありませんが、独自の要求事項を設けています。 特に、米国コーストガード(USCG)規則は、米国水域内を運航しバラスト水を排出する殆どの船舶に、2016年1月1日以降の最初のドライドックで、USCGのテスト基準を満たすUSCG承認のBWMSを搭載することを求めています。 USCGのテスト基準は、昨年2016年にIMOが「バラスト水処理設備のための承認ガイドライン」(G8)を採択するまで、IMOの承認ガイドラインよりも厳しいものであるとされていました。 また、下記に述べるように、カリフォルニア州では、このUSCG基準よりも更に厳しいBWMS基準が定められています。



このように様々な基準に一貫性がないことから、業界に混乱が生じています。



IMOの「船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約」


本条約の下では、国際航路に従事するすべての船舶は、その旗国主管庁が承認した船舶ごとのバラスト水管理計画に従って、バラスト水および沈殿物を一定の基準で管理することが求められています。また、すべての船舶はバラスト水記録簿および国際バラスト水管理証書を船内に保持することも求められています。 バラスト水管理基準は時間をかけて段階的に適用されます。最終的には、ほとんどの船舶は2017年9月8日の本条約発効日以降、本船の国際油汚染防止証書(IOPP証書: International Oil Pollution Prevention Certificate)の最初の更新検査日までに、IMO基準を満たすバラスト水処理設備を搭載する必要があります。(IMO総会決議A.1088(28))。 例えば、IOPPの更新検査を2017年9月7日に受けた船舶が本条約の第D-2規則に準拠するためには、型式承認済みのバラスト水処理設備を2022年9月7日までに搭載することが求められます。



本条約締約国には、本条約およびIMOガイドラインに規定された基準に従うことを条件として、追加措置を取るかどうかの選択権が与えられています。メンバーは、追加措置があるかどうかについてそれぞれの旗国に確認する必要があります。 本条約の発効後は、バラスト水を取水した場合やバラスト水の管理目的で循環させ処理した場合、そして海に排水した場合には、バラスト水記録簿に記録しなければいけません。 これはバラスト水が受入施設に排出された場合も同様に記録されなければならず、また、偶発的もしくは例外的に排出された時も同様となります。



IMO承認のバラスト水処理設備(BWMS)


本条約の成立までには、適切なバラスト水管理基準を策定するために多大な努力が重ねられました。つまりバラスト水交換基準(D-1基準)やバラスト水排出基準(D-2基準)です。 バラスト水の交換を行う船舶は、バラスト水量の95%以上の容量交換効率をもって実施することが求められ、BWMSを使用する船舶は、バラスト水排出時に排出された容量ごとに、サイズ別に定められた微生物の生存可能数の最大許容数を規定するD-2排出基準を満たすことが求められます。



本条約の規則D-3では、本条約に準拠する活性物質を使用したBWMSは「活性物質を用いたバラスト水処理設備の承認手続」(G9)に従いIMOに承認されなければならないと定めています。この承認手続(G9)は、BWMSが環境や人の健康、財産や資源に対し悪影響を及ぼさないことを確実にするため、基本承認と最終承認の2つの承認で構成されています。



IMOの基本承認あるいは型式承認(活性物質を用いたBWMSの場合は最終承認)を取得した60種類以上のBWMSのリストは、以下のリンクで確認できます。

http://www.imo.org/



またIMOは、「よくある質問」を下記アドレスに掲載しています。

http://www.imo.org/



BWMSの具体的な要求事項は、本条約の規則B-3(船舶のバラスト水管理)に明記されており、本条約に準拠するために使用される処理設備は「船舶バラスト水処理設備の承認のためのガイドライン」(G8)に沿って、旗国主管庁より承認を得なければならないと規定しています。 詳細は下記のリンクを参照ください。

http://www.imo.org/



2016年10月、IMOは上記G8のガイドラインを海洋環境保護委員会(MEPC70)の会議において包括的に見直し、MEPC.279(70) の決議をもって「2016年の船舶バラスト水処理設備の承認のためのガイドライン」(2016年G8ガイドライン)を採択しました。またMEPC70の会議では、最新のガイドラインを遵守必須事項と決議したため、現在2016年G8ガイドラインを「バラスト水処理設備の承認のためのコード」に名称変更するため同ガイドラインの修正作業を行っています。



2016年10月28日以前に当時のG8ガイドラインに沿ってすでにBWMSを搭載した船主、もしくはその後旧G8ガイドライン(つまりMEPC.174(58) の決議により承認されたG8ガイドライン)に沿って2020年10月28日までにBWMSを搭載する船主は、2016年G8ガイドラインに従って認定された処理装置に取換える必要はありません。



2017年9月8日から2020年10月28日の期間にBWMSを搭載する船主は、MEPC.174(58)で採択された旧G8ガイドライン、もしくは、2016年G8ガイドラインのどちらかに従って承認された処理設備を搭載することができます。



しかし、2020年10月28日以降にBWMSを搭載する船主は、2016年G8ガイドラインに従い承認された処理設備を搭載しなければいけません。



この対応は、2016年G8ガイドライン適用前に採択された旧G8ガイドラインに沿って処理設備を導入した、早期対応済みの船主を保護するために、MEPC.253(67)の決議によりIMOで合意されたものです。



この2つのガイドラインの詳細は、メンバーの旗国主管庁より入手が可能です。



米国コーストガード(USCG)のバラスト水管理規則


USCGは、2012年3月にバラスト水管理規則を改訂し、米国水域で船舶から排出されるバラスト水に含まれる微生物の許容濃度基準を設定しました。現在、米国水域(基線から12海里以内)を航行する外航商船に求められている要件は、次のいずれかの方法でバラスト水を管理することです。
 

  • 米国排出基準を満たす型式承認済みのBWMSを搭載すること

  • 33 CFR Part 151に準拠して搭載された場合で、USCGが(5年を限度として)代替処理設備(AMS)として認めた、
  外国で型式承認済みのBWMSを暫定的に使用すること

  • 米国公共用水システムからの水のみをバラスト水として使用・排出すること

  • バラスト水を受入施設に排出すること

  • 未処理バラスト水を12海里以内で排出しないこと。


本規則は2012年から施行されていますが、最近までUSCGが型式承認した処理設備は存在しませんでした。しかし、2016年12月2日、USCGの海洋安全センターはOptimarin社のBWMSをUSCGが初めて型式承認したと発表しました。



2016年12月23日、USCGはさらに2社のBWMSを型式承認したと発表しました。それはAlfa Laval Tumba AS社のPureBallast3 およびOcean Saver AS社のBWTS MKII です。 これら3社の処理設備はIMOの型式承認も取得しています。 したがって、船主およびオペレーターは、USCGとIMO両方の基準を満たす3つのBWMSから選ぶことができるようになりました。



また、この型式承認にともない、USCGはMarine Safety Information Bulletin 14-16を発表し、下記の項目に関して「よくある質問」を掲載しています。

  • USCGによる遵守期限の延長措置について

  • 船舶の遵守日について

  • 代替処理設備(AMS)の使用について


しかし、本Bulletinでは、もし船長、船主、オペレーター、代理人あるいは担当者(以下、船主/オペレーターと称す)が、あらゆる努力を尽くしたにもかかわらず、USCGが型式承認した処理設備の搭載を含め、承認済みのバラスト水管理方法について遵守できないことを文書で申請した場合、USCGは船舶の遵守日を延長することができると説明しています。



重要なことは、USCGが型式承認した処理設備がすでに承認されたことから、USCGに遵守期限の延長を申請している船主/オペレーターは、承認済みの処理設備の製造業者と処理設備の搭載についてよく打合せをし、次の文書を提出する必要があると勧告していることです。つまり、遵守する努力を尽くしているが(例えば、商品不足による納入の遅れなどで)遵守できないことを証明する証拠を添え、型式承認済みの処理設備の搭載が、本規則の実施期限に間に合わない理由を明確に記した文書です。 遵守期限延長の申請を考えている船主は下記脚注[2] の申請書を使用しなければなりません。 最近、この申請書は修正され、USCG審査官が各申請を個別に審査できるようになりました。 そのため一括申請ではなく、船舶ごとに申請書を提出しなければなりません。



このBulletinは、船主およびオペレーターに、バラスト水排出基準を満たすための型式承認処理設備が承認されたことを伝えるとともに、本回覧に記載した代替手段により、USCGのバラスト水管理規則に遵守することもできるとしています。



カリフォルニア州バラスト水管理規則の要件


カリフォルニア州は独自に、米コーストガードの規則より厳しいバラスト水管理基準を制定していることも、ご承知置きいただかなければなりません。カリフォルニア州のBWMSに対する「暫定排出基準」は2020年1月1日に施行されます。この基準は、カリフォルニアの「最終排出基準」が施行される2030年1月1日には、より厳格なものになります。現在、カリフォルニアの「暫定排出基準」を満たすBWMSは存在しません。



2016年12月30日、カリフォルニア州当局(California State Land Commission)は、同州に寄港する船舶に対し、バラスト水管理に関する現行の報告要件について再確認する通達を発表しました。同通達は下記リンクにてご参照ください。

http://www.slc.ca.gov/



P&I保険カバー


本条約および米国コーストガード規則によって、クラブの現行ルールを変更する必要はありません。 承認されたものの、処理設備の不具合により、処理されなかったバラスト水の流出・排出から生じる責任(過失による未処理バラスト水の流出に対する過怠金を含む)あるいはバラスト水に関連するその他環境責任は、保険契約規定およびカバーの条件に従っている限り、保険カバーの対象となります。バラスト水管理規則の要件に違反して生じた過怠金については、裁量により判断される場合のみ回収が可能となります。



国際グループのすべてのクラブは、同様の回覧を発行しています。

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