回覧11/19: 米国のベネズエラおよびPdVSAへの経済制裁

回覧11/19: 米国のベネズエラおよびPdVSAへの経済制裁

アウトライン

  • 2019年8月5日、米国の行政機関はベネズエラ政府に対する制裁プログラムを強化しました。
  • 大統領令13884は、基本的にベネズエラ政府の米国内のすべての資産を凍結し、米国人のベネズエラ政府との あらゆる取引を禁止しています。
  • 大統領令13884は、大統領令13850の制裁条項に加えて、特にベネズエラの石油セクターとPdVSAも対象としています。 大統領令13850は引き続き有効です。
  • 国際グループのすべてのクラブが同様の回覧を発行しています。

メンバー各位、

ベネズエラ政府とベネズエラ国営石油会社Petroleos de Venezuela, S.A. (PdVSA)に対する米国の制裁

背景

トランプ大統領が大統領令13884を発行した2019年8月5日に、米国政府はベネズエラ政府に対する制裁プログラムを強化しました。この大統領令は、基本的に米国のベネズエラ政府の資産をすべて凍結し、米国人がベネズエラ政府との取引に関与することを禁止しています。しかし、同日、米国人に直接適用される多くの一般許可が発行されました。これらには以下が含まれます。

  1. 2019年9月4日までに米国人が、ベネズエラ政府が関与する業務、契約、またはその他の契約の撤回を認める一般ライセンス28。ベネズエラ政府とは、これらの制裁に関しては、すべての政府機関および、ベネズエラ政府とその関係機関が直接または間接的に所有または管理している事業体をいいます。PdVSAも含まれます。
  2. ベネズエラの港または空港の運用もしくは使用に通常付随するベネズエラ政府が関与するすべての取引および活動を認める一般ライセンス30。ただし、(a)希釈剤をベネズエラへ直接・間接に輸出または再輸出する場合、または(b)その他禁止されている場合、は除かれます。

大統領令13884は、ベネズエラの石油セクターとPdVSAも対象としている大統領令13850の制裁条項に追加されるものです。大統領令13850は引き続き有効です。

PdVSAまたはベネズエラの石油セクターとの取引

すべての米国人は、米国財務省外国資産管理局(OFAC)からの事前承認なしにPdVSA、またはPdVSAが直接または間接的に50%以上の利権を所有する企業との取引に従事することが禁止されています 。さらに、非米国人は、ベネズエラ経済の石油セクターで事業を行うか、PdVSAに金銭的、物質的、技術的に相当程度の支援、協力をすることにより、改正大統領令13850(Executive Order 13850)に基づく指定の対象となる可能性があります。PdVSAへの希釈液の輸出または再輸出もこれに含まれます。

米国人および非米国人に対する潜在的な適用

ベネズエラまたはベネズエラの利権と取引をする米国人の法的な立場は、より不確実性の高い非米国人の場合よりも明確です。ベネズエラに対する米国の政策は不透明で、潜在的に急速に変化する可能性があります。また、米国政府からの警告がほとんど、またはまったく無く、新しい措置または制裁が導入されるリスクがあります。

しかし、米国政権は、ベネズエラに対する制裁が強化されることを、ホワイトハウスの上級顧問からのツイッター、国務省や米国財務省の発表を通じた従来のものを含むさまざまなメディアを通して明らかにしています。これにより、非米国人は、ベネズエラ政府に相当程度の支援を提供した場合(それは大統領令13850および13884で広く定義されています)、より制裁のリスクにさらされる可能性があります。

いわゆる二次制裁の非米国人への効果は、米国財務省の制裁対象者(SDN)リストに記名されることにつながる可能性があり、それにより米ドルの通貨および銀行システムの使用から排除されることがあり得ます。SDNにリストされている取引のパートナーおよび相手方は、ビジネス関係を継続することが難しくなる場合があります。契約には制裁条項が含まれている場合があります。それにより、相手方が制裁のリスクにさらされる恐れがあり、契約を履行できなければペナルティが発生する可能性がある場合、当事者は契約上の義務を免れることができます。

これまでの慣行から、米国人に対する猶予期間が終了する9月4日以降、米国当局はベネズエラ政府(PdVSAを含む)に相当程度の支援をしているとみられる非米国人をより注視する可能性が高いです。したがって、ベネズエラの利権、特に2019年1月28日に財務省の外国資産管理局によってSDNリストに指定されたベネズエラの石油セクターおよび/またはPdVSAに関わる活動に従事する場合、メンバーは注意を払うことをお勧めします。

ベネズエラの制裁がPI保険に与える影響

大統領令13850および13884は、特定の状況下での(米国人だけではない)あらゆる人に対する制裁の適用を認めています。例として、大統領令13850のセクション1(a)(iii)は、大統領令13850に基づいて資産と資産の利害が凍結されている人(PdVSAを含む)に相当程度の支援をするか、あるいは協力をする個人に対する制裁の適用を認めています。メンバーがいずれかの大統領令に基づいて指定された場合、その船主の財産は当該大統領令に従って凍結されます。

このような状況の下、OFACが、P&I保険を継続的に提供することが指定された船主を相当程度支援しており、かつ協力しているとみなせば、そのP&Iクラブは米国制裁に違反するリスクがあります。

メンバーは、違法な取引または封鎖されている地域を通航することから生じるクレームはカバーから除外され、クラブは、ルールに基づき、制裁の適用によりP&I保険を提供することが違法状態となる期間はカバーを終了または停止することがある点にご留意ください。加えて、クラブは通常、制裁違反のために米国によって指定された船舶または船主に保険を提供することはできません。

さらに、ベネズエラに関連して、プール保有額(現在1億米ドル)を超えるクレームについては、クラブがグループ超過再保険契約から全額を回収できる可能性は低いと考えられます。これは、再保険プログラムの参加者の多くが米国の一次制裁の対象であり、そのような支払いは違法となるからです。制裁の結果として支払いができない場合、回収における不足分は数百万ドルに達する可能性があり、国際グループのすべてのクラブのルールの下、それはメンバーの負担となります。

ベネズエラ向けのディーゼルと灯油は例外か?

米国政府は、ベネズエラへのディーゼルまたは灯油の輸送に対する正式な例外扱いを定めていません。したがって、そのような貨物の運送が制裁対象となるリスクがあります。米国当局は、状況に応じてディーゼルまたは灯油の輸送を事前承認する可能性がありますが、これはケースバイケースで当局によって検討されます。したがって、これらの輸送に従事する場合、メンバーは細心の注意を払うことをお勧めします。

OFACは、制裁対象となる可能性のあるベネズエラへの配船を決めた非米国人の影響に関し、より明確なガイダンスを提供する追加のFAQを公表する可能性があります。しかし、メンバーは、ベネズエラの石油セクターに関連する航海を決めた際には、OFACからの新しいガイダンスが利用可能になるまで、適切な調査を行い、注意を払うことを推奨します。

国際グループのすべてのクラブが同様の回覧を発行しています。

以上

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