事故の教訓 : 岸壁損傷

Date: 01/11/2017
Author: David Nichol
Source: UK P&I Club
事故の教訓 : 岸壁損傷

船種:タンカー

事故の概要

本船(タンカー、半積)は、好天の日中、上げ潮時、荷揚のため河川内の水路にある桟橋に向かい、航行中であった。船長は、パイロットに加え、セカンドオフィサー及び操舵担当ABのサポートの下、操船指揮をとっていた。潮を利用して着桟するため、本船は桟橋沖の回頭水域で回頭することになった。 本船が回頭水域で左舷回頭しようとしたとき、パイロットはハーフアヘッドから、2.5分後にデッドスロー後進に減速するよう指示した。この時、船長は、船尾から近づいてくる船尾用タグボートの位置を確認するために、左舷ブリッジウィングに移動した。船長が操舵室不在時、本船は依然5ノットで前進しており、桟橋に接近しつつあるにもかかわらず、パイロットはハーフアヘッドにするよう指示し、セカンドオフィサーはそれに従った。船長が操舵室に戻り、状況を把握、すぐにフルアスターンとして両アンカーを投下するよう命じた。しかしこの行動にもかかわらず、船首が桟橋に接触し、本船と岸壁双方が著しく損傷した。


分析

本件では、いくつかの重要は場面において、本船の航行が適切にコントロールされていなかったということが、報告書から確認することできる。岸壁に接近する際の本船の速度は、安全航行を達成するために十分な時間とスペースを取って、回頭水域に達するよう、適切に監視または調整がなされていなかったことは明らかである。本船速度が過大であっただけでなく、回頭を開始する前にタグボートは係止されていなかった。パイロットが回頭中に明らかに間違った機関指示をしたとき、肝心な場面で船長が操舵室に不在であったが、セカンドオフィサーは、疑問を呈すすべきであった。結局、オフィサーとパイロットの間で行なわれたブリッジ・リソース・マネジメント(BRM)は、以下の点で不十分なものであった。すなわち、航海計画とは、通過速力や回頭操船の実施を含め、航海の最初に議論され、かつ同意されなければならず、その計画から逸脱した場合には速やかに対処するという点である。



事故の教訓

  • 着桟・離桟の航海計画は、船長とパイロットの情報交換の段階で十分に評価し合意がなされなければならない。
  • パイロット乗船中、本船速度は注意深く監視し、計画している操船方法に対して、十分時間をとって徐々に減速させるべきである。
  • 良好なブリッジ・リソース・マネジメントには、パイロット及びブリッジ・チームが明確に意思を伝えあい、航海計画から逸脱した場合や、指示の内容に安全性が疑われる場合には、直ちに疑問を呈することが求められる。

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