事故の教訓:荒天時のデッキ貨物の移動事故

Date: 16/03/2018
Author: Captain David Nichol
事故の教訓:荒天時のデッキ貨物の移動事故

船種: Ro-Ro船 

事故の概要

本船は、主にトラック、ショベルカー、コンテナおよびその他一般貨物を積載していた。貨物は、乗組員により主に内部メインデッキの貨物スペースと暴露甲板にそれぞれ設置された強化ラッシングポイントに、チェーンラッシングで固縛された。 航海中に、BF9の荒天に遭遇したため、船長は進路や速度を変えて航行を安定させようと努力したが、本船は激しくローリングやピッチング状態となった。 特に激しい横揺れが発生した時、暴露甲板上の2段積み40フィートコンテナが移動し、隣接する貨物に衝突するのを当直航海士が目撃した。 これがきっかけとなり、“ドミノ効果”により次々に貨物の固縛がはずれて移動し、船体や貨物に大きな被害をもたらしたうえ、多くの貨物が船外に投げ出された。

分析

この種の貨物の移動事故は、乗組員および船舶の堪航性の両方を危険にさらす可能性がある。 ショベル重機と暴露甲板の間に適切なダンネージが存在しないという積付けについては批判があがったが、2つのコンテナの内部積付け方法に重大な欠陥があったことが、この事件のきっかけとなった可能性が高い。 両方のコンテナには機械部品が積み込まれていたが、いずれも内部で適切に固縛されていなかった。 ひどいことに、非常に重い鋳鋼バラストウェイトが上段のコンテナに積付けられており、これが自由に動いたことで積付けが不安定となり、下段のコンテナに深刻な圧壊力を与え、コーナーキャスティング、ツイストロックおよび ラッシングの機能喪失につながった。

事故の教訓

  • コンテナや他の一般貨物の安全な運送は、重量、内容物に関する荷送人の正確な申告と、貨物ユニット内の貨物の適切な積付けに拠るところが大きい。
  • 非常に密度が高い重量貨物は、適切に固定され、重量を分散することができる受け台に据え付けられていない限り、標準的なコンテナで輸送してはならない。
  • 軽いコンテナの上に重いコンテナを積み込むことは避けるべきである。
  • 貨物の積み込みと固縛は、シーマンシップの原則にのっとり、目的の航海に予測される最も厳しい気象条件を考慮したうえで、貨物固縛マニュアルを参考にして行われなければならない。

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