QCR Autumn 2018 - 3: 海上物品運送‐傭船者は、運送人に対して、協議の結果としてのディスカウント分を損失としてその賠償を請求した‐傭船者は、荷受人から権利の譲渡を受けた場合、損害賠償を得ることができるか。

QCR Autumn 2018 - 3: 海上物品運送‐傭船者は、運送人に対して、協議の結果としてのディスカウント分を損失としてその賠償を請求した‐傭船者は、荷受人から権利の譲渡を受けた場合、損害賠償を得ることができるか。

Fehn Schiffahrts Gmbh & Co Kg v Romani spa (The "Fehn Heaven") - [2018] EWHC 1606 (Comm)

事実

本船船主たるFehn社(「船主」)は、Romani社(「傭船者」)に対し、1,300mtの有機のヒマワリの種、及び、1,800mtの有機の小麦粉を、Reni(ウクライナ)からロッテルダム(オランダ)まで、2つのストレイトBLに基づき運送する航海のため、航海傭船に供しました。 SC Justorganic Sri社は、明記された荷受人であり、また、船荷証券の所持人でした(「荷受人」)。Reniでの船積の完了後、ロッテルダムでの荷揚の前、貨物は燻蒸消毒され、もはや、有機のものとして販売することができなくなりました。 荷受人は、船荷証券に基づく権利を傭船者に譲渡し、傭船者は、ディスカウントされた価格で、貨物を2人の買主に転売しました。傭船者は、その後、船主から、ディスカウントした金額を回収しようとしました。傭船者は、燻蒸消毒に関する請求について、(i)傭船契約に基づき、さらに、(ii)(訴権に関する議論を避けるべく)船荷証券における荷受人として、仲裁を提起しました。仲裁廷の過半数は、傭船者は訴権を有すること、及び、譲渡に係る書簡は傭船者の主張を基礎づけている、と判示しました。

仲裁廷は、船主は、その管理と保管の下にある間、貨物の無権限による燻蒸消毒により生じた損害について、責任を負う、と結論づけました。仲裁廷は、傭船者に対し、貨物が有機の物から通常の物に劣化したことに係る損害額を認めました。

船主は、1996年仲裁法第69条に基づき、上訴し、仲裁廷が依拠した、傭船者が訴権を有するとする証拠の明確化を求めました。上訴の根拠は、以下の疑問について肯定的に判断したこと、及び、傭船者が訴権を有すると判示したことにおいて、法律上の誤りがある、ということでした。

「権利を譲受けた当事者A(「譲受人」)は、譲渡人Bが損失を被らず、(多くて)名目上の損害賠償のみを請求できる場合、(譲受人は、譲渡人の権利以上の権利を得ることは出いないという原則に対する明確な例外に該当しない場合)実質的な損害の賠償を請求できるか。」

判決

船主の主張は、譲受人は、譲渡がなかったとすれば譲渡人が得られたであろうもの以上のものを、債務者から得ることはできない、という一般原則を適用した場合、譲渡人(Justorganic社)は損害賠償を請求できなかったから、傭船者も、実質的な損害の賠償を請求することはできない、と主張しました。損害を被らなかった、ストレートBL上の荷受人は、貨物に対する損害について請求を提起することはできません。当該譲渡は、貨物に損害を生じさせた違反があった後に、財産的利益を移転することが意図されていました。

船主は、一般原則と異なり、仲裁廷は、Justorganic社が損害賠償を請求できない場合において、傭船者がその請求をなしうると不適切な判断を行った、と主張しました。従って、船主は、仲裁廷は、法の解釈において適切でなく、その回答には誤りがある、と主張しました。

傭船者の主たる主張は、仲裁廷が裁決した損害は、Justorganic社が、ストレートBL上の荷受人として請求しうる損失であって、それが傭船者に譲渡された、従って、法律上の問題点は一切、発生しない、というものでした。この点を補強するため、傭船者は、仲裁判断では、Justorganic社が損失を被らなかったことの認定は行われていない事実を指摘しました。

Moulder裁判官は、裁判所は、仲裁判断において、仲裁廷が法を適切に解釈したかどうかを判断することはできない、と判示しました。実際に、荷受人には実質的な損害がないのであれば、仲裁廷は、法を不正確に適用したこととなり、譲渡人としての荷受人に損失がないにもかかわらず、傭船者が賠償請求をなしうると仮定したことになります。

Moulder裁判官は、また、傭船者は、傭船契約に基づき、訴権を有することを根拠として、仲裁判断を支持することもできない、と判示しました。

コメント

船上に積載された貨物は、その最終的な買主に届く前に、何度も、転売されます。船荷証券には、「その指示により」と記載されたり、また、荷受人として銀行の名前が記載されたりします。その結果、実質的な損害は、どこでも発生し、また、損傷した貨物との関係で、誰が訴訟を提起できるかどうかを決することは、とても重要です。

本件の事実関係は、他の件、例えば、UKPIによりQCR Summer版として紹介されたBaltic Strait号事件のそれと類似しています。

Baltic Strait号事件では、ストレートBLの所持人である荷受人は、BLに基づく権利を、貨物の売主であり、かつ、船の傭船者である者に譲渡しました。左の売主は、次に、その権利を保険者に譲渡し、この保険者が、1992年(英国)COGSAに基づき、船主に対して請求を提起しました。

Baltic Strait号事件の裁判官は、英国法において広く受け入れられている原則を再確認しました。すなわち、荷受人は、それが失ったもの以上のものを請求することはできない、ということです。しかしながら、1992年COGSAは、この原則に対する例外を規定し、荷受人は、その損失と、他の者のために請求権を行使するその者の損失をも、請求することができる、と規定されています。

1992年COGSAの第2条(4)は、船荷証券、又は、貨物に関するその他の書面の適法な所持人は、「損害を被った者の利益のために、その利益のために権利が行使されるその者に権利が与えられていたとすれば行使できたであろうと同程度に」権利を行使することができる、と規定しています。

Fehn Heaven号事件(本件)では、1992年COGSAの下で行われた権利譲渡については言及されませんでした。従って、譲受人は、荷受人自身が請求できなかったであろう損害については、請求できませんでした。

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