QCR Spring 2019-2: 陸上貨物輸送―フィンランドと英国間の輸送の際に紛失した貨物―どの裁判所が管轄権を有するか?

QCR Spring 2019-2: 陸上貨物輸送―フィンランドと英国間の輸送の際に紛失した貨物―どの裁判所が管轄権を有するか?

ZURICH INSURANCE PLC AND ANOTHER V ABNORMAL LOAD SERVICES (INTERNATIONAL) LTD [2019] 1 Lloyd's Rep. 54 – 11 July 2018 - COURT OF JUSTICE OF THE EUROPEAN UNION

背景

荷送人としてのMetso Minerals Oy社(「Metso社」)と運送人としてのAbnormal Load Services (International) Ltd社(「ALS社」)は、円錐形のシリンダー(「クラッシャー」)をフィンランドのPoriから英国のSheffieldまで運送する契約を締結しました。運送の最後の段階において、クラッシャーは船舶から陸上輸送により発送されましたが、荷受人に引渡される前に、紛失しました。Zurich Insurance plc社 (「Zurich社」)は、Metso社にクラッシャーの価額を、保険契約に基づく超過分を控除して、支払いました。

Zurich社とMetso社は、ALS社に対して、フィンランドのSatakunta地方裁判所において、クラッシャーの損失に係る損害賠償を訴求しました。上記地方裁判所は、Zurich社とMetso社の勝訴を判示しましたが、ALS社は、Satakunta地方裁判所は管轄権を有しない、として、Vaasaにある控訴院に控訴しました。控訴院は、フィンランドの裁判所は、本件請求に対して管轄権を有していない、と判示しました。そこで、Zurich社とMetso社は、フィンランド最高裁判所に上訴し、同裁判所は、以下の問題点について、前提問題としての判断を求め、EU裁判所(「CJEU」)に付託しました。

「EC理事会規則2001年第44号第5条第1項(b)第2段落に基づき、貨物がいくつかの段階に分けて、異なる輸送手段により輸送される、加盟国間における貨物運送契約がかかわる事案について、役務が提供される地は、どのようにして決定されるべきか?」

判決

CJEUは、異なる加盟国において、いくつかの地において役務が提供される場合、履行の地は、契約と裁判所が密接に関連する地であり、一般には、役務が主として提供される地である、と判示しました。

しかしながら、貨物運送契約に関しては、引渡しの地だけでなく、貨物の発送の地が、役務が提供された地とみなされる、とされました。

コメント

国際的な複合運送契約に基づき貨物が損傷を受け、又は、損失した場合、原告は、しばしば、どこにその請求を持っていくべきか、若しくは、どの法又は条約がその請求権に適用されるか、迷うことでしょう。

CJEUは、本件において、貨物の発送の地、及び、引渡しの地が、運送役務が提供される地であり、従って、原告は、そのいずれかの管轄裁判所に訴訟手続を提起することができることを明確にしました。

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