QCR Spring 2019-7: 船荷証券の呈示なしでの貨物の引渡しに係る救済策―代理店契約の違反を招いた会社の取締役の個人的責任

QCR Spring 2019-7: 船荷証券の呈示なしでの貨物の引渡しに係る救済策―代理店契約の違反を招いた会社の取締役の個人的責任

Michael Fielding Wolff v Trinity Logistics [2018] EWCA CIV 2765 (12th December 2018)

事実

Wolf氏は、The Fielding Group Ltd社(「TFG」)の取締役でした。TFGは、バングラデッシュから英国へ衣類を輸入することに従事していました。

上記の貨物は、フレイト・フォーワーダーであるTrinity Logistics USA Inc社(「TUSA」)を通じて、TUSAの発行したハウスBL(又は航空貨物証券)により、英国へ運送されていました。

Trinity Logistics (Bangladesh) Ltd社(「Trinity Bangladesh」)がTUSAのバングラデッシュでの代理店として、また、Trinity Europe Logistics Limited社(「Trinity Europe」)がTUSAの英国での代理店として、機能していました。

TUSAとの代理店契約に違反して、貨物は、TFGによる貨物に対する支払を証する、TFGの銀行の裏書のある船荷証券又は航空貨物証券なしに、引渡されました。これにより、TUSAは、「違法引渡」として、売主からの請求を受けることになりました。

TUSAは、上記の契約違反に気づき、TFGが倒産したため、Wolf氏に対し、契約違反を導いたとして、不法行為に基づき、損賠賠償の請求について訴訟を提起しました。

判決

商事裁判所において、Wolf氏は、契約違反を導いたとして、TUSAに対し責任を負う、と判示されました。

商事裁判所は、Wolf氏は、契約違反を誘引するに十分な行為を犯したこと、また、「Trinity EuropeやTrinity BangladeshとTUSAとの契約、及び、それらが貨物を適切な書面なしに引渡すことを禁じていたこと、を十分に知っていた」こと、を判示しました。

Wolf氏は、上記の判決に控訴しましたが、それは棄却されました。

控訴院は、以下のとおり、本件について記述しました。「運送人は、船荷証券の原本を呈示する者に対してのみ、貨物を引渡すべきことは、海上運送に関する英国法上の重要な原則である。もし他の者に貨物を引渡した場合は、運送品は、誤渡しとして、責任を負う。この重要な原則の根拠は、船荷証券は、裏書、及び、その証券の引渡により、売主に対する代金の支払と引き換えに、貨物の所有権を移転しうる権限証券であるからである。貨物の荷受人は、代金の支払と引き換えに、運送人に呈示することのできる船荷証券の原本を取得することを予期することができる。」

コメント

本判決は、適切に裏書された船荷証券の呈示なしに貨物を引渡すことに付随する危険を、再度、明確にしました。

本判決は、また、十分な知識を持つ取締役が、会社による契約違反を誘引したことについて、責任を負うものと判示されうることを明確にしました。裁判所は、契約違反を誘引した不法行為について、十分な知識を有していたことを証明するために、Wolf氏のE-mailに依拠しました。

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