QCR Winter 2018-4: 傭船契約の履行保証に基づく請求―拷問により得られたものと主張された賄賂の証拠-傭船契約の効果を執行できるか

QCR Winter 2018-4: 傭船契約の履行保証に基づく請求―拷問により得られたものと主張された賄賂の証拠-傭船契約の効果を執行できるか

SHAGANG SHIPPING CO LTD (IN LIQUIDATION) V HNA GROUP CO LTD

[2018] EWCA Civ 1732, Court of Appeal (Civil Division)

事実

原告のShagang Shipping社(「Shagang」)は、本船「Dong-A Astrea」号を、Grand China Shipping社(「Grand China」)に対して、傭船に出しました。傭船契約に基づくChina Shippingの義務は、被告のHNA Group社(「HNA」)により、保証されました。Gland Chinaは、傭船契約に基づく義務を順守しませんでした。それは履行拒絶であり、Shagangはこれを受け入れ、2012年、傭船契約は解除されました。

Shagangは、HNAに対して、保証に基づく支払を求めましたが、HNAは、支払いを拒み、傭船契約は賄賂により取得されたものであるから、これを執行することはできない、と主張しました。賄賂の主張は、中国での刑事手続においてなされた自白を根拠とするものでした。Shagangは、自白証拠は、拷問により得られたものであるから、法的手続において許容されない、と主張しました。

裁判官は、HNAは、保証に基づき、Shagangに対して支払いをなす義務を負う、と判示しました。判決では、「本手続における限られた証拠によれば、また、注意深い検討によれば、可能性の比較により、賄賂は存在しなかった」と結論付けました。その判決の後の部分では、裁判官は、「拷問を自白の根拠と断定することはできない」「拷
問を断定できない事実は、自白に係る信用性を減少させる」と判断しました。

HNAは、控訴院に控訴しました。控訴に係る争点は、以下のとおりです。

1.裁判官は、賄賂の問題をまず、判断し、後に拷問について判断したことを正当化できるか。
2.裁判官は、自白の信用性を否定するについて、十分な理由を示しているか。
3.控訴院は、争いのない主要な事実による推論を行うことができるか、また、行うべきか。

判決

第1の争点について、控訴院は、賄賂の点を最初に判断した点において、第1審裁判官は誤っている、と判断しました。裁判官は、まず、拷問の点を判断するべきであった、とされました。もし、拷問が立証できなかった場合、供述は、風聞の証拠として、採用しうるからです。

裁判官は、可能性の比較により、拷問は存在しなかった、と一度判断した以上、自白は拷問により得られたとの可能性を否定しなければなりません。しかしながら、彼は、拷問に関し残る疑念を、自白の重要性を判断する際に、考慮に入れてしまいました。その点において、法律上の誤りがあることとなりました。

控訴院は、裁判官は、全ての適切な事項を考慮にいれず、賄賂が支払われたか否かを検討する際に、不適切な事項を排除しなかった、と結論づけました。従って、控訴院は、控訴を認め、事件を別の裁判官に差し戻し、再考を求めました。

コメント

本件は、事実認定を行うに際し、どの事実を考慮すべきかの順序を含め、裁判官が直面する難しさを明示しています。

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