QCR Winter 2018-3: 信用状を発行し、MT700のフォームのSWIFTにより送ること―信用状を発行する当事者は発行銀行か否か-外形上の証拠が重要

QCR Winter 2018-3: 信用状を発行し、MT700のフォームのSWIFTにより送ること―信用状を発行する当事者は発行銀行か否か-外形上の証拠が重要

Yuchai Dongte Special Purpose Automobile Co Ltd v Suisse Credit Capital (2009) Ltd – QBD (Comm Ct) [2018] EWHC 2580 (Comm)

事実

中国の製造業者である原告、Yuchai Dongte社は、2014年3月10日に被告により発行されたとする信用状(「LC」)に基づき、支払いを請求しました。被告は、金融業を行い、共通の基準とフォームを用いて金融上のメッセージを伝達する世界的なプラットフォームであるSWIFTのネットワークの一員ですが、銀行ではありません。

原告は、先のLCに基づき物を販売しましたが、左のLCは現在のそれに取り替えられました。最初のLCに関与したSuisse Bank Offshore Limited (「SBOL」)は、被告との間で、2番目のLCに関するSWIFTメッセージを送ることを合意し、それは、MT700のフォームによるもので、また、「当方には支払義務はない」との注記を含んでいました。信用状に基づき、必要書類がSBOLに対して呈示されました。被告は、書類に矛盾があったため、支払いを拒みました。後にこの点の主張は放棄されましたが、なお、支払いはなされませんでした。

被告は、自らは、仕向銀行の不払いの場合に支払義務を負うような発行銀行ではない、との根拠により、責任を否定しました。また、仮定的に、LCの文言は、信用状規則(「UCP」)600に定める発行銀行の通常の責任を免除している、とも主張しました。さらに、原告は、慣習に基づく禁反言の原則(estoppel by convention)により、被告が信用状を発行したものと主張することはできない、とも主張しました。

裁判所に提起された争点は、以下のとおりです。

(a) 金融業を営む会社である被告は、SWIFTにより交信されたLCの発行銀行であるか(従って、摂取されたUCP600の規定により、信用状について責任を負うか)。

(b) もし被告が発行銀行であれば、本件のLCの解釈により、支払義務が免除されているか。

(c) 被告が発行銀行とはならないような、慣習に基づく禁反言の原則は認められるか。

判決

裁判所は、各々の争点について、原告側有利の判断を行い、荷為替信用状に関する、UCP600の解釈と効果に係るいくつかの原則を決定しました。

1.裁判官は、LCの解釈によれば、被告が発行者である、と結論付けました。また、LCに関しては、外形上の証拠が重要であることを確認しました。重要な資料が、契約上の当事者の特定の問題のために用いられるべきであり、また、それは、当事者が知っていたか、又は、少なくとも、知ることが可能なものでなければならない、とされました。SWIFTネットワークやMT700フォームを用いてLCを発行し、送信したことにより、当事者は、それが発行銀行であることを示している、とされました。LCの文言は、他の当事者が発行者であることや、誤ったフォームが用いられたことを示していないし、また、当事者による注記も、その者を発行者とする結論を否定するに十分ではない、とされました。正確にはMT710が用いられるべきところ、MT700が使用されたことは、それが国際的なフォームであり、世界的に同様の意義に解釈されるべく作成されていること、及び、機能を大きく有益なものとする産業上の観点においても、重要である、とされました。

2.第2の争点について、裁判所は、被告の責任は免除されていない、と結論付けました。UCP600第7条(発行銀行による引き受け)は、申立書類が呈示された場合、発行銀行が支払いをなさなければならない様々な状況を規定しています。SBOLは、呈示された書類を受け入れ、矛盾の主張を放棄した時点で、支払義務を負うこととなったにもかかわらず、それをなしませんでした。UCP第7条に基づき、発行銀行の義務が発効するための前提条件は、満たされています。UCPの条項の除外という問題はありません。問題は、摂取された文言がいかなる意義を有するか、です。裁判官は、支払/引受/譲受銀行への指示や、送信者-受信者間の情報に関するMT700の78及び72の文言は、被告が発行銀行であることと完全に合致する、と判示しました。被告は、SBOLによる、書類中の矛盾の主張の放棄に拘束され、仕向銀行たるSBOLが支払わない場合、支払義務を負うこととなります。

3.第3の争点については、裁判官は、私的自治の原則を確認しました。すなわち、LC取引は、その基本となる取引とは別のものであり、慣習による禁反言の原則によることは妨げられない、とされました。裁判官は、被告が発行者ではないとの共通の認識はなかったとして、禁反言の原則の申立を処理しました。

コメント

本決定は、LCにとって、外形的な証拠が重要となることを強調しました。LCに関する書面の作成は、取引の継続的な過程の一部となります。被告は、LCを作成し、MT700により送信したことにより、それが発行者であることを示しました。被告が、MT700によりLCを送信した際、発行者としての義務を引き受けることになる点を理解していなかったことは、重要ではありません。

本決定は、また、裁判所は、主たる証人を呼ばないことを決定した場合、また、主たる書面が開示されない場合に、開示が不足していることをもって、反対の推認をなすことができる点を認識させてくれる重要性も有しています。

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