”Lessons Learnt”

P&I保険やクレーム処理に直接影響のある事故について検証し、メンバーが必要とする実務的な事故対応に関する助言をまとめ、本ページでご紹介します。

豊富な経験

毎年、当クラブには何千もの事故報告があり、クレーム処理専門スタッフや船員経験者、弁護士資格を持つスタッフがその専門知識と経験をもってクレームを処理しています。過去50年間に渡るロスプリベンションへの取組みにより、当クラブには海上リスクに関する驚異的な数の技術的ノウハウが蓄積されています。ロスプリベンション・チームは当クラブが取り扱ったクレームの実例をもとに、同様の事故を回避するために学んできた教訓をお示しします。


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Date: 18/10/2017
積荷のための入港に備えて、パイロットの指示に従い左舷のパイロットコンビネーションラダーを用意した。船長はパイロットボートが風下に来るように本船を操船したため、パイロットは問題なくボートからラダーに乗り移った。パイロットボートの乗組員は気付かなかったが、ラダーの端の引き綱がパイロットボートの舷側にあるクリートに絡まっており、ボートが離れたとき、ラダーは伸び本船から引っ張られた状態となった。その時、パイロットはラダーを上っている途中であったが、引っ張られたラダーが切れて海に振り落とされた。
Date: 11/10/2017
次航の貨物を積載する準備のため、船員がカーゴホールドの清掃に当った。当時、船舶は航行中で、海上は殆ど揺れのない状態と記録されていた。ホールドの上部を洗浄するため、タンクトップに立てられた足場に高圧洗浄装置を設置した。
Date: 04/10/2017
本船(タンカー、半積)は、パイロット乗船の上、早朝の上げ潮時、河川内の狭い水路を上流に向かい航行中であった。しばらくして、水路内の河川にそって設置されている岸壁を通過しようとする時、パイロットは本船速力を全速から半速に減じるよう指示した。
Date: 20/09/2017
石炭貨物の揚げ荷中、あるホールドでカーゴのレベルが下がり、ブルドーザによるトリミングができる状況となりました。ホールド内ラダーはトランク内にあり、その開口部はメインデッキとホールド下部部分のみにあるという完全な閉鎖区域となっていました。3等航海士は乗組員2人にカーゴホールドのアクセスハッチを開け、入口に換気ファンを設置するよう指示しました。
Date: 23/08/2017
本船(バルカー)は、指定錨地に錨泊するよう指示を受けたが、同錨地には既に他船が錨泊中であった。錨地にアプローチ中、船長は2隻の錨泊船の間、その距離約0.5マイル、を航行するため、針路を北にとり、その後予定錨地に向かうため左転しようとしていた。当時の状況は、夜間で視界も十分あり、また、気海象は、南西の風、風力BF5から6、潮流は東流約3ノットであった。したがって、風及び潮流とも本船の左舷側に働く、というものであった。本船は、デッド・スロー・アヘッドをもって、2隻の錨泊船の間を通過しようとしたが、船長は、右舷側の錨泊船に急激に近づいていることに気づいた。船長は直ちに、舵効きを良くするためフルアヘッドを令したが、その避航動作は成功せず、本船の右舷側が錨泊船の船首に衝突した。
Date: 17/08/2017
新造バルカーのホールド2か所に貨物を積荷中、500トンの燃料油(HFO)を両舷の2番燃料タンクに補給したところ、作業終了直後に左舷側タンクの燃料が減少していることが遠隔測定システムにより発覚しました。結果的に、約2,200トンの貨物を積んだ第3ホールドに約60トンの燃料油が漏れており、多大な損害が発生しました。この事故から得られる教訓としては、建造後初の航海の際は船の構造上の重大な欠陥が発見されることが多いため、航海前に、ホールドに隣接している燃料およびバラストタンクのふたがきちんと密閉されていることを確認しなければならない、ということです。また仮にこの確認を怠り、ふたの密閉性が確保されていなかった場合は、不堪航(Unseaworthy)と判断される可能性もあります。
Date: 09/08/2017
貨物を満載していたバルクキャリアが、強風により荒れている地中海を航行していた際、事故は発生しました。メイン・デッキとハッチ・カバーを洗浄するため右舷側のホースを使用していた船員が、デッキに押し寄せた波によって、カーゴ・ホールドのハッチ・コーミングに向かって流され、治療のため緊急に離路しなければならないほどの怪我を負ったのです。この事故からの教訓としては、デッキでの作業を指示する際は天候状況等を十分に考慮すること、また、悪天候時にデッキでの作業がどうしても必要な場合は適切な安全用具を使用し、ブリッジの見張り員に事前に伝えること、などが挙げられます。
Date: 02/08/2017
本船は西アフリカで最初の港で積荷を終えた時には不審な者は発見されなかったものの、2つ目の寄港地で2名の密航者が発見されました。密航者は積荷港でステベドアの助けを得てデッキクレーンの台座にある小さなスペースに潜り込んでいたことが分かりました。
Date: 26/07/2017
船舶の補油作業にあたり、安全管理システムの履行を怠り、バンカリング・チェックリストにチェックはしたものの、実際に確認作業をしなかったために発生した漏油事故を事例に教訓を考察しています。
Date: 20/07/2017
本船は北北西向きで着桟し、荷降しのため岸壁に左舷をつけ停泊していました。早朝から北西の風は次第に強風となってきました。船長は係留ロープを増やすよう指示しましたが、左舷正横からの突風のために対岸の岸壁に衝突し、岸壁と船体の双方に大きな損傷が生じました。

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