13/12 - NRC及びMSRCのタンカー油濁事故対応サービス契約書 - 分散剤使用に関する付属書

Trulli

アウトライン

  • 米国の漏油清掃業者(OSROs)の標準サービス契約書には、国際グループ(IG)のガイドラインに適合していない付属書(追加条項)を記載している場合があります。
  • これら付属書について合意しているメンバーは、クラブのてん補範囲ではない責任を負うことが考えられます。
  • 最近、National Response Corporation (NRC)はその契約書に非適合の付属書を導入しました。
  • 油濁事故対応サービス契約書及び付属書に関するIGガイドラインはクラブ回覧06/09に記載しています

組合員各位

NRC及びMSRCのタンカー油濁事故対応サービス契約書 - 分散剤使用に関する付属書

2011年2月22日より、タンカー・オペレーターは分散剤の空中散布能力を有する清掃業者をその船舶油濁事故対応計画(VRP)に入れなければいけない事となっています。

主な漏油清掃業者(OSRO)であるMarine Spill Response Corporation (MSRC) 及びNational Response Corporation (NRC)は、両社とも空中散布能力を有していることが確認されています。

しかし、クラブ回覧

10/11

でお知らせした通り、VRPにMSRCが空中散布能力を有する業者として記載を要求される前から、MSRCはその付属書(MSRC Addendum)に契約者がサインするよう求めています。MSRC付属書は脚注に「Version 22 August 2011」と記載しています。

NRCは、このほど、MSRCと同様の付属書(NRC Addendum)を現行の契約書に導入しました。契約書の表題は「Agreement for provision of Response Services」で、脚注の日付は「Version September 15, 2004」です。NRC Addendum は表題が「Alternative Technologies Amendment to Agreement for Provision of Response Resources(Tank Vessels)」となっており、脚注に「September 27 2012」の日付が記載されています。これは2013年1月1日より有効となります。

MSRCとNRCの両付属書の一部はどちらも国際グループ(IG)のVRPに関するガイドラインに沿っておりません。 そのため、これら付属書の当該条項に合意するということは、クラブの保険てん補の範囲外となる責任をメンバーが負ってしまうという結果になることが考えられます。

このような責任について、別途一般市場から追加保険をご希望のメンバーは、(前回MSRC付属書でご案内したとおり)クラブ管理者にお問合せください。しかし、追加保険には、保険てん補に一定の限度額があることをご承知おきください。

NRCと契約されている方には、NRC付属書には合意をしないことの代替策がありますが、その場合1隻につき年間250米ドルの追加保険料を支払うこととなります。この方法を選択された場合、クラブのてん補には影響はなく、別途追加保険を手配する必要はありません。クラブのてん補はそのまま維持されます。

すべてのタンカー船主の皆様は、そのVRP計画書にNRCあるいはMSRCとの契約を記載していたとしても、ハワイに寄港する場合には、Clean Islands Councilを、VRPに記載する必要があるということは、以前ご案内したとおりです。Clean Islands Councilの契約書は、IGのVRPガイドラインに沿っていません。そのため、同契約書にサインすることは、クラブの保険てん補の範囲外となる責任を負うことになることが考えられます。追加保険をご希望のメンバーはクラブ管理者にお問合せください。

今のところタンカー以外の船舶には、VRPに分散剤の空中散布能力を有する清掃業者を記載することは、求められておりません。

油濁事故対応計画書(VRP) - 国際グループのガイドライン適合業者について

クラブ回覧06/09にてご案内した通り、油濁清掃サービス契約には、船舶油濁事故計画に関わる契約についての国際グループ・ガイドラインに適合していないものがあります。このような契約の使用は、(ある地域では代替手段がないために使用せざるを得ない場合があります)結果的にクラブのてん補の対象とならない責任をメンバーが負う可能性があります。クラブ管理者には、IGガイドラインに沿った契約を締結する業者リストがありますのでお申し出下さい。

クラブでは、このような責任に一定限度の追加保険を手配することが可能です。この保険は、メンバーからの申し出により手配しますので、メンバーは適合していない契約を締結する業者を使用する港に寄港するたびに申告することになります。

上記につきましてご不明な点があるメンバーの皆さまは、当クラブへお問い合わせください。

国際グループのすべてのクラブは同様のクラブ回覧を発行しています。 

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Staff Author

PI Club

Date2012/10/05