回覧03/17 - 2006年STOPIA (2017年改正)および2006年TOPIA (2017年改正) - 2017年改正について

Trulli

アウトライン

  • STOPIAおよびTOPIAは発足から10年目にあたり、船主側と油受取人関係者が参加して見直しが行われました。
  • 国際グループは、国際海運会議所(ICS)および国際独立タンカー船主協会(Intertanko)とともに検証し、今回いずれの協定についても、船主および荷主の金銭的負担割合を調整せず据え置くことを決定しました
  • 2つの改訂が合意されました。それは(i)制裁措置によって、支払いが不可能となることを明文化し、(ii)今後の検証はこれまで通り10年ごととし、発足以降の通算データについて行うことを確認しました。

組合員各位

2006年STOPIA (2017年改正)および2006年TOPIA (2017年改正) - 2017年改正について

背 景

小型タンカー油濁補償協定(STOPIA)およびタンカー油濁補償協定(TOPIA)は、国際油濁補償制度の維持継続を確実にするため、国際グループ加盟クラブのメンバー船主の要請に応える形で2006年に合意されました。特に、当時2003年追加基金議定書が直前に導入されたため、タンカーからの持続性油流出に対する清掃コストは、船主と油受取人の双方で平等に負担すべきとの要望がありました。

2006年STOPIAは、29,548 総トン以下のタンカーの油濁事故について、1992年CLC条約で定める責任限度額 を越える一定部分の補償額を、船主が1992年国際油濁補償基金 (1992 Fund)に支払うことを規定しています。2006年TOPIAは、2003年追加基金議定書の締約国におけるタンカー油濁事故の損害について、同議定書の下で支払われた補償額の50%を、船主が追加基金に支払うことを規定しています。

これまで、STOPIAが適用された事故は1件ありましたが、(追加基金にかかわる事故がなかったため)TOPIAが適用された事故はありません。

両協定には、(その発効日である)2006年2月20日から2016年2月20日までの間に1992CLCおよび1992Fundのクレーム・データを検証することを定めた同一の見直し条項が存在しています。

STOPIA

および

TOPIA

の見直し

国際グループは、(荷主側代表として)1992Fund事務局および石油会社国際海事評議会(OCIMF)とともに2016年当初より検証を始めました。

検証の結果、この10年間で船主側が支払ったクレーム金額の総額は、同期間に荷主側が支払ったクレーム金額の総額よりかなり高いことが明らかになりました。 両協定にはこのように金銭的負担に不均衡が生じた場合には調整をするという条項があります。

しかし国際グループは、船主代表団体(ICSおよびIntertanko)と協議した結果、今回協定の金銭的負担割合を調整せず据え置くことを決定しました。 国際グループは、今回データが集計された期間には、"Hebei Spirit"事故について1992Fundが今後支払うべき金額が完全には反映されておらず、10年後の検証で反映されることを認識しています。この事故の予想支払額を考慮すると、負担割合はさらに均等となるはずであることがわかります。しかし国際グループは、将来の検証でこのような不均衡が生じた場合には、調整する権利を留保しています。

STOPIA

および

TOPIA

の改正

米国テロリズム危険保険法(TRIA)を2020年12月31日までの6年間延長するための2015年テロリズム危険保険再承認法(Public Law 114-1) ("TRIPRA")が2015年1月12日に法制化されました。

検証作業中に、次のような協定の改正が合意されました。それは将来、制裁措置の導入に係る規定と今後の検証時期と方法についての規定です。この改正により、次のような効果があります。

  1. 船主や保険者による支払いが制裁措置の対象となる法制度によって、1992Fundや追加基金への補償金の支払いが   不可抗力により実行できない場合に、船主および国際グループ・クラブを保護すること
  2. 今後の検証は、(現在協定書に記載の通り)5年ごとにクレーム・データを検証するのではなく、当初のとおり10年ごとと   すること
  3. 今後の検証において、過去全期間にわたる総額データを再検証することとし、将来の該当検証期間のみのクレーム・データを   対象としないこと

改正協定書は、本回覧に添付しています。また改正後の名称は、2006年STOPIA(2017年改正)および2006年TOPIA(2017年改正)となります。

国際グループのすべてのクラブは、同様の回覧を発行しています。

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    2017/02/17

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    2017/02/21

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Staff Author

PI Club

Date2017/02/17