回覧01/16 - 2016保険年度

Trulli

アウトライン

  • グループ再保険の料率は全カテゴリーで値下げされました
  • 各クラブの保有するリスク(リテンション)の限度額は1000万ドルに引き上げられました。
  • グループ・プールの限度額は8000万ドルに据え置かれました。
  • グループ共同保険「ハイドラ」は超過再保険第1層について、さらに負担することになりました。
  • 油濁事故に関するてん補限度額は2016保険年度も10億ドルです。

組合員各位

2016保険年度

国際グループ・クラブのプール協定

2016保険年度は、各クラブが保有するクレームの限度額(Club Retention)は1000万米ドルに引き上げられました。国際グループのプール限度額(Pool Retention)は8,000万ドルに据え置かれ、国際グループのキャプティブ「ハイドラ」による再保険は継続され、各クラブの再保険料拠出により基金が賄われています。この再保険料は国際グループの再保険料率に含まれています。

再保険契約

2016年度ハイドラ再保険は、グループ超過再保険契約の第1層のうち8000万ドルを超える2000万ドル部分の75%を、1億ドルを超える2000万ドル部分の60%を、また1億2000万ドルを超える4億6000万ドル部分の30%を負担することとなりました。

再保険の更改交渉とプログラムの見直しの結果、全てのカテゴリーにおいて下記の通り再保険コストは減額することとなりました。

2016年度のグループ再保険(総トンあたり)の料率は、下記の通りです。

船種カテゴリー2016年度料率%  昨年比
Dirty Tankers$0.6567-10.25
Clean Tankers$0.2816-10.26
Dry Cargo Vessels$0.4537-7.18
Passenger Vessels$3.5073-7.19

オーバースピル再保険

クレームが、万一20億8千万ドル(つまりグループの超過再保険の限度額)を超えた場合、その超過額あるいはオーバースピルと呼ばれるクレームは、国際グループ・クラブでプールされます。

このオーバースピル・クレームに対するグループ・プールの総限度額は、従来どおり国際グループに加盟するクラブの全船舶についての、1976年船主責任制限条約における物的責任制限金額の2.5%相当額となっています。

相互保険加入のメンバーは従来どおり保険約款第22条に従い、究極的に加入船舶の上記相当額までのオーバースピル保険料の支払責任を負っているということになります。グループは2016年度についても、各クラブに代わりグループ超過再保険を超えた10億ドル分のオーバースピル・クレームについて再保険契約を締結しました。各クラブがそれぞれのメンバーからオーバースピル・コールを徴収する必要性を軽減するために同再保険が全グループ・クラブに適用されます。

油濁制限

保険約款第5条B項(ii)に従い、理事会は2016年2月20日グリニッジ標準時正午より、油濁に関するクレームに対し、クラブが責任を負う金額の総額を、「賃借人もしくは裸用船者以外の用船者でない船主もしくはその代理人により加入した船舶に関しては一出来事あたり10億米ドル」に据え置くことを決定しました。

船客及び船員に対するてん補限度額

保険約款第5条B項(iii)に従い、クラブが一切のクレームに対して責任を負う金額の総額は、「賃借人もしくは裸用船者以外の用船者でない船主もしくはその代理人により加入した船舶につき、船客の責任に関しては一出来事あたり20億米ドル、船客及び船員の責任に関しては一出来事あたり30億米ドル」とします。

P&I戦争危険付保

2016保険年度のP&I戦争危険特別担保についてはクラブ回覧02/16をご参照ください。

合衆国油濁危険 - 追加保険料

2016年度の追加保険料率はゼロに据置かれましたので、本スキームに基づく申告をしていただく必要はありません。

用船者P&Iカバー限度額

クラブ保険約款第2条前文ただし書き(ii)に従い、理事会は下記の通り決議しました。

「2016年2月20日グリニッジ標準時正午より、組合における船舶の加入が、賃借人もしくは裸用船以外の用船者あるいはその代理人で行われ、保険約款第2条に規定する危険について、それら用船者に提供される保険に関するクラブの責任限度額が1億ドルを超える場合、組合員は、一出来事から生じた危険について1億ドルを超える金額を組合が再保険者から回収しない限り、組合から回収することはできない。」

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Staff Author

PI Club

Date2016/02/05