17/13 - ワシントン州 - 緊急対応計画書

Trulli

アウトライン

  • 本回覧は、ワシントン州に寄港する船舶に関するものです。
  • 300総トン以上の全ての船舶及び全てのタンカーは、油濁事故緊急対応計画書をワシントン州に提出することが求められます。
  • Washington State Maritime Co-operative (WSMC) の包括的緊急対応計画書は、国際グループのガイドラインに沿ったものではありません。
  • National Response Corporation(NRC)の包括的計画書は2013年11月1日付でワシントン州の承認を得ました。
  • NRCの緊急計画書は国際グループのガイドラインに準拠しています。
  • ワシントン州の別の要求事項であるEmergency Response Towing Vessel(ERTV)サービスへの登録は現在も必要です。
  • 国際グループの全てのクラブは同様のクラブ回覧を発行しています。

組合員各位

ワシントン州 - 緊急対応計画書

ここ数年、ワシントン州はその水域を航行する全ての船舶に対し、油濁事故対応計画書を提出し、緊急時に対応する曳航(towage)を提供するスキームに登録することを求めていました。これら州の要求事項は、タンカー及びタンカー以外の船舶に対する国の油濁事故対応計画に関わる要求事項とは別のものです。これまでの要求事項に変更はないものの、地域毎の緊急対応計画の強化が図られています。

全てのタンカー及び300総トン以上のその他船舶は、ワシントン州水域に入る前に緊急計画書を提出することが求められます。

船主自身の計画書の提出に代り、船主は包括的な油濁事故緊急計画書を利用することが可能です。長年、船主はWashington State Maritime Co-operative (WSMC)に登録することで、当該要件を満たすことができましたが、WSMCの契約条件は、国際グループの船舶緊急対応計画に関するガイドラインに沿ったものではありませんでした。油濁事故発生時に、WSMCは最初の24時間あるいは本船関係者の油濁対応チームが引き継ぐまで油濁事故に対応します。ここ数年、WSMCはワシントン州の要求事項を満たすための油濁事故処理のための資材を提供する初期対応業者としてNational Response Corporation(NRC)と契約していましたが、NRCとの契約は2013年12月31日で終了します。

しかし、NRCは独自のワシントン州緊急計画書(NRC Covered Vessels Washington State Contingency Plan)を策定し、ワシントン州環境保護局の認可を取得しました。2013年11月1日よりタンカー及びタンカー以外の船主は、NRCとの契約書及び追加条項に署名することで、ワシントン州の要求事項を満たすことができます。

詳細はウェブサイト(http://nrcwaplan.nrcc.com/)をご参照ください。なお、NRC Covered Vessels Washington State Contingency Planは、国際グループのガイドラインに準拠しています。米国油濁対応計画の要件を満たすために、すでにNRCと契約している船主の皆様は、追加条項に署名することだけが必要となります。

引続きWSMCに登録することも可能ですが、新たな初期対応の業者(Global Diving & Salvage, Inc.)は、ワシントン州法の要件を十分に満たしてはおりません。そのため、対応業者としてNRCやMarine Spill Response Corporation(MSRC)などの主要OSROと別途契約する必要があります。WSMCのEnrolment Agreement(登録合意書)は、国際グループのガイドラインに沿ったものではないため、同合意書に署名した場合には、当該メンバーはクラブ・カバーの対象とならない責任を負う可能性があり、そのための追加保険が必要になる場合があることをご承知おき下さい。

さらに、NRC Covered Vessels Washington State Contingency PlanあるいはWSMC Enrolment Agreementのどちらを利用するにせよ、コロンビア川を除くワシントン州水域に入る前に、Neah Bayにタグを待機させるためのEmergency Response Towing Vessel (ERTV)に登録する必要があります。ERTVのEnrolment Agreementに署名することにより、船主は、船舶がワシントン州港(コロンビア川を除く)に寄港する際には、必ずERTVが待機するという状況を確保できます。ワシントン州法の要求事項は、船舶が同州水域を通航する間、タグを待機させておくことです。ERTVのEnrolment agreementに署名することにより、船主が通航中にタグサービスが必要になった場合にタグ船主との契約を締結することを合意したことになります。 タグ船主との契約条件は船舶油濁事故対応計画に関する国際グループのガイドラインに沿ったものではないので、コロンビア川を除くワシントン州水域を通航する船舶は、追加保険が必要になる場合があります。追加保険の詳細については当組合までご照会下さい。

ERTVへの登録は1度だけで済みます。そのため、既にERTVと登録契約を締結されているメンバーは再契約する必要はありませんが、これまでワシントン州に寄港したことのない船舶がある場合は、新たな船舶情報リストを提出する必要があります。料金は、船舶がワシントン州水域を航行中にERTVが待機することに関して徴収され、タンカーとタンカー以外の船舶で異なります。詳細はウェブサイトをご参照下さい。

(http://marexps.com/supporting/ertv/ertv_rates)なお、Marine Exchange(Puget Sound及びGrays Harbor周辺の船舶航行情報を収集・配信している独立組合)が船舶の航行を追跡し、NRCとの契約書及び追加条項に署名している場合には、自動的に船主へ請求書が送られます(WSMCと契約している場合には、WSMCの料金に含めてWSMCから請求書が送られます)。

国際グループの全てのクラブは同様のクラブ回覧を発行しています。

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  • 15653 - Circular17_13_WashingtonState_Contingency 34 KB

    2016/05/16

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Staff Author

PI Club

Date2013/11/12