国際海事機関(IMO)は、船舶運送による環境汚染を低減するため、船舶が使用する燃料油の硫黄含有量を徐々に厳しく制限してきました。これらの新しい制限規則に従わない場合は、多額の罰金が科せられる可能性があります。
IMOは近年、海洋燃料の硫黄含有量の上限を世界全体で引き下げるという2008年の決議を採択しました。従来のグローバルリミットである3.5%mass/mass (m/m)は、2020年1月1日より0.5%m/mに引き下げられています。
新規制は歓迎されていますが、その完全な遵守と施行を実現するためには課題があります。このページでは、これらの課題に対応するために必要な関係資料を皆様にお届けします。
IMO:船舶からの窒素酸化物(NOx) 第3次規制の遵守
2022/08/22
特定排出規制海域を運航予定の新造船には、MARPOL条約付属書VI における第3次窒素酸化物(Tier III Nox)排出規制の遵守が義務付けられています。この記事では、NOx 排出に関連する規制、排出規制への対応策、資金調達、そして関連業界の状況について説明します。
IMO MEPC - 超低硫黄燃料油(VLSFO)の品質レビューを発表
2021/03/04
海運業界で指摘されている超低硫黄燃料油(VLSFO)の不安定性や従来の燃料油(HSFO)との特性の違いについて、船舶燃料油の規格ISO 8217を策定した国際標準化機構(ISO)委員会は、2020年1月から6月までに供給されたVLSFOとHSFOの品質比較を発表しました。レポートは下記よりダウンロードしていただけます。
VPS社バンカーデータ - 船舶燃料油供給の可用性、品質とコンプライアンス
2021/02/22
当クラブは、船舶用燃料試験およびバンカー・サーベイの世界的マーケットリーダーであるVeritas Petroleum Services(VPS社)と提携しました。VPS社の月間レポートでは、低硫黄燃料油(VLSFO)の可用性、テスト済燃料の品質、潜在的な運航上の問題、そし商業レベル(エネルギー含有量など)、運航レベル(触媒微粒子や低温流動性など)そしてコンプライアンス・レベル(硫黄含有量)の各レベル毎に見た燃料の性能パフォーマンスについて詳細情報をご覧いただけます。
UKクラブウェビナー (Series 24): 脱炭素戦略はどのように具体化しているか?
2022/03/17
UK P&Iクラブの第24回ウェビナーでは、サステナビリティ・ダイレクターのPatric Ryanがパネリストとともに、海運業界における脱炭素に向けての様々な取り組みについて議論しました。
海上貨物憲章
2021/09/08
2019年6月のポセイドン原則の発足をきっかけに、海運業界全体で環境保護への意識を高め、海運が環境に及ぼす負の影響を軽減するため、荷主グループ (Anglo American, Cargill, Dow, Total, Trafigura) と船主 (Euronav, Norden, Stena Bulk) は、船舶輸送排出量の報告に関する合意書の策定に取り組みました。この取り組みが2020年10月7日の海上貨物憲章 (Sea Cargo Charter) の発足へとつながりました。
Covid-19パンデミックとそれが国際貿易に与えた影響で、多くの船主が船舶解体のための売却を前倒ししています。本記事では香港国際条約(通称シップリサイクル条約)や、船舶リサイクル施設のリスト(European List)の最新情報及び、業界団体によるEUシップリサイクル規制の期限延長に対する要望などの情報をお届けします。
第75回IMO海洋環境保護委員会(MEPC75) 概要まとめ
2020/11/26
2020年11月16日から20日にかけて、第75回IMO海洋環境保護委員会(MEPC75)がオンラインで開催されました。
IMO-温室効果ガス(GHG)削減戦略のための新たな短期措置
2020/10/29
2020年10月23日、IMOは、既存船舶から排出されるCO2削減のため、2つの強制的短期措置案が、IMO作業部会で合意されたと発表しました。