Crew Health Advice:予防接種が重要な理由

Trulli

クルーヘルスチームが船員の健康診断の統計を確認したところ、健康診断で不合格となった主な要因はワクチン接種で予防可能なB型肝炎が多いことがわかりました。 B型肝炎のワクチンは簡単に入手可能であり、船員の訓練前や訓練中、あるいは雇用前健康診断など、いつでも接種できることを考えると、これは少々驚きの結果かもしれません。(B型肝炎の詳細については、「Crew Health Advice:肝炎リスクの軽減」をご確認ください。)

船上での感染を防ぐ簡単かつ効果的な方法は、個人の衛生管理を徹底することです:すなわち、こまめな手洗い、こまめなシャワー、歯磨き、衣服や寝具の定期的な洗濯です。

しかし、特に世界中を旅する船員にとっては、上記の予防策だけでは十分ではありません。ワクチン接種は、予防可能で一般的な疾病の船内蔓延を防ぐ最も効果的な方法です。

当クラブのクルーヘルスプログラムは、承認されたクリニックネットワーク内で予防接種の費用を調査しました。費用は地域によって異なりますが、ほとんどは非常にリーズナブルで、国によっては無料にて摂取可能なワクチンもあります。

船員は世界各地へ赴くことが多いことから、各港で独自の病気や疾患に罹患する可能性があります。長期間医療機関を受診できないことも多いため、早めのワクチン接種が推奨されています。黄熱、A型肝炎、B型肝炎、腸チフスなどの特定の感染症は容易に予防が可能な一方、船上では治療できず、深刻な事態を招く可能性があります。

船員は世界の同じ地域を定期的に航海しており、ワクチン接種は役に立たないと捉えるのは誤りです。交差感染のリスクにご注意ください。船員は船上に一人でいるわけではなく、船員全員がワクチン接種を受けているか、あるいは感染が進行している可能性があるかを知ることは不可能です。罹患している可能性のある船員も、自覚症状がなく、罹患していることに気づかない場合もあります。

UKクラブのクルーヘルスプログラムは船主に対し、船員として雇用する際にワクチン接種プログラムを導入することで、早期介入を検討するよう推奨しています。疾病を最大限予防するため、船員全員の予防接種をお勧めします。さらに次の段階で必要であれば、船員は雇用前健康診断の一環としてワクチン接種を受けることも可能です。

また、船員は定期的なワクチン接種が推奨されます。疾病に免疫のある船員は、業務の継続が可能になり、船上で効率的に業務を遂行することができます。一方で、罹患した船員は本国へ帰還する必要があり、同僚への負担が大きくなるうえ、他の船員にまで感染が広がる危険性があります。

予防接種に関するお問い合わせについては、UKクラブクルーヘルスチーム(peme.ukclub@thomasmiller.com)までご連絡ください。

Sophia Grant

Crew Health Programme Director

Date2024/04/23