日本メンバーのためのニューズレター "Lookout"
トーマス・ミラーのP&Iチームは、日本のメンバーや海事関係者に影響を与える現在の様々な問題について、P&Iに焦点を当てた記事を“Lookout”というニューズレターで配信しています。これらの記事についての詳細、または、まだ扱われていないトピックを希望される方は、弊社、東京または今治事務所にご連絡いただければ幸いです。
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日本における走錨及びその原因
2021/12/09
2018年9月4日、大型台風21号が大阪湾を直撃し、湾内に錨泊したタンカー宝運丸が走錨し、関西国際空港の連絡橋に衝突しました。この事故により連絡橋に大きな損害が発生し、5,000人以上の人が空港に閉じ込められました。連絡橋の被害額は50億円と言われており、完全復旧したのは2019年4月8日でした。
安全運航とステークホルダー
2021/11/16
海難が発生すると、責任の所在を問われることになりますが、その対象は当該船舶のステークホルダー(利害関係者)となります。 その責任とは、法的責任または社会的責任であり(またはその両方)、前者はその該当船舶の運航や管理に関し、各法で定められている法規上の責任、すなわち乗組員、船主、船舶管理者、また裸用船者等がこれにあたります。後者はそれ以外の組織であり、近年、海難発生時においては、特に運航者(用船者)の責任に関し議論されることが多くなっています。
Exxon Valdez 座礁事故
2021/11/15
1989年3月24日、VLCCエクソン・バルディス号(E号、Exxon Valdez、214,861dwt、船齢3年)が、原油約20万トンを満載し、アラスカのPrince Willian 海峡のBligh Reefに座礁し、約41,000KLの原油を流出しました。
Titanic 沈没
2021/10/12
この記事では、海事史上最も悪名高い歴史的事件の1つである、タイタニック号の沈没を振り返ります。報告された事実に基づいて事故を調査し、ヒューマンエラーを理解した上で、同じような事故が繰り返されるのを防ぐための学習の機会です。
走錨と海難
2021/10/11
船舶の運航課程の中で、バース待ち、修理、補油等のために錨泊をする機会は少なくありません。錨泊中には外力、錨の型式と重量、底質、把駐力等いろいろな要素が関わりますが、近年船舶が大型化していくなかで、そのバランスが崩れることが多く、結果として錨泊中に走錨することがあります。
データでみるパナマ運河の現状
2021/09/17
パナマ運河は、大西洋と太平洋を繋ぐ全長約 80km の閘門式運河です。運河中央に位置するガトゥン湖(人造湖)の湖面の高さ(海抜 26m)が海面の高さと異なります。このため、運河を通航する船舶は、閘門により 3 段階にわたり湖面の高さまで上げられて湖を航行の後、また閘門により 3段階にわたり海面の高さまで下ろされることになります。
東京MOU 集中検査キャンペーン実施
2021/08/04
東京MOUでは、パリMOUと合同で、本年9月1日から11月30日までの3ヶ月間、復元性全般に関する集検査中キャペーン(Concentrated Inspection Campaign :CIC)を実施します。
貨物船と漁船の衝突
2021/07/16
わが国近海では、漁船が多く操業しており、その結果貨物船と漁船の衝突は後を絶ちません。今年に入ってからも、次のような痛ましい事故が発生しました。