回覧07/21: 電子商取引(ペーパーレス・トレーディング)システム - E-TITLEの所有者変更とE-TITLEに代わるCorda eBLの承認

アウトライン
- E-TITLE電子商取引システムとその法的枠組みの所有権がソフトウェア技術企業のR3に変更されました。
- E-TITLE電子商取引システムの商号がCorda eBLに変更されました。
- Corda eBLのソフトウェアの運用方法についてご承知おきください。
メンバー各位、
電子商取引(ペーパーレス・トレーディング)システム - E-TITLEの所有者変更とE-TITLEに代わるCorda eBLの承認
2015年10月22日付の回覧12/15 - 電子商取引(ペーパーレス)システムをご参照ください。
E-TITLEの所有者変更について
国際P&Iグループ(IG)は、以前にE-TITLEという電子商取引システムを承認しました。本回覧は以下の変更についてご案内するものです。
(1) E-TITLE電子商取引システムとその法的枠組みの所有権がソフトウェア技術企業のR3に変更されました。
(2) E-TITLE電子商取引システムの商号はCorda eBLに変更されました。
(3) Corda eBLのソフトウェアの運用方法についてご承知おきください。
Corda eBL
Corda eBLは、船荷証券の所有権移転と譲渡を容易にする仕組みを提供するソフトウェア開発キット(SDK)です。Corda eBLは、船会社、金融機関、物流業者や貿易業者が運営する既存のウェブポータルサービスを補完するために作られました。Corda eBL SDKは、eBLを紙に戻す必要がなく、eBLのピアツーピア通信(P2P:サーバーを介さず、端末同士で直接データファイルをやり取りする通信技術)による転送をサポートする法的枠組みに準拠しています。船荷証券の電子転送プロセスは、紙の船荷証券のワークフローに倣っています。詳しくは、R3のウェブサイト(https://www.r3.com/corda-ebl/)をご覧ください。R3は、国際的な銀行や商社の大規模なコンソーシアムを代表するソフトウェア技術企業です。
Corda eBL User Agreement version 1.2の承認
Corda eBLの使用および運用にともなう法的文書は「Corda eBL User Agreement (version 1.2)」です。この文書は、国際グループが審査し承認しています。 Corda eBL(旧名称E-TITLE)が、E-TITLEに代わって承認された電子商取引システムとなりますので、E-TITLE User Agreement もCorda eBL User Agreement (version 1.2)に置き換わります。
2021年9月24日以降、E-TITLEはIGが承認した企業ではなくなります
R3のライセンスを持つアプリケーションサービスプロバイダ(ASP)と新たに契約されるメンバーは、デューデリジェンスの一環として、そのASPがP&I以外のリスクに対する賠償責任保険を手配しているかを確認されることをお勧めします。
保険約款上のその他てん補除外規定の適用
貨物運送に関するその他のてん補除外規定は、IGに承認された全ての電子商取引システムに対して、紙の船荷証券と同様に適用されることにご注意ください。
このてん補除外規定には、運送契約で定められた港または場所以外での貨物の荷揚げや電子文書/記録の後日付または先日付での発行/作成、譲渡可能な電子文書/記録の提示のない貨物の引渡し(承認済み電子商取引システムの場合は、当該システムの規則に従わない貨物の引渡し)によって生じた責任などが、てん補除外となります。
国際P&Iグループのすべてのクラブは同様の回覧を発行しています。
UKP&Iクラブ 日本支店
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Circular_7-21_Japanese 162 KB
2021/09/28
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UK Circular 7-21c 725 KB
2021/09/23
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重要: MLC条約の2014年改正が、2017年1月18日に発効したことにより、込み入った問合せが数多く寄せられています。今回、国際P&Iグループがメンバーや各クラブに改正内容を遵守するためのガイダンスとして発行したFAQsをご紹介します。