回覧06/22: 電子商取引(ペーパーレス・トレーディング)システム  – IQAX eBLの承認

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EssDOCS, Bolero International Ltd, E-Title Authority Pte Ltd, Global Share S.A. (edoxOnline platform) WAVE (WAVE Application), CargoX, TradeLens (TradeLens eBL), and IQAX Limited (IQAX eBL)

本回覧は、国際P&Iグループが、IQAX eBL(電子商取引システム)を承認したことをお知らせするものです。

回覧 7/19にてご案内したとおり、2010年2月まで、すべての国際グループ加盟クラブの約款では、電子商取引システムの使用によって生じた貨物の運送にかかわる責任について、紙の船荷証券を使用した場合には生じなかったものについては、てん補の対象外としていました。

2010年2月20日以降は、電子商取引システムの使用によって生じた貨物の運送に関する責任について、国際グループが事前に承認したシステムに限り、てん補の対象となっています。これまでに、国際グループはEssDOCS、Bolero International Ltd.(具体的には、the Rulebook/Operating procedures September 1999)、E-Title、 edoxOnline、WAVE、CargoX、そしてTradeLends(TradeLens eBL)を承認しています。この度、新たにIQAX Limitedが国際グループ承認システムのひとつに加えられることになりました。

IQAX eBLは、香港のIQAX Limitedが開発・所有するブロックチェーン対応システムです。IQAX Limitedは、COSCO SHIPPINGグループの一員として、物流業界を対象に、ブロックチェーンを活用した高度なDXソリューションを提供している世界的なIT企業です。このシステムは、船荷証券の発行、譲渡および管理のデジタル化に注力しており、電子船荷証券や貨物輸送の取引状況をリアルタイムで追跡することができます。荷主、フォワーダー、船会社、銀行および貿易にかかわるその他関係者に、ペーパーレスソリューションを提供しています。IQAX eBLの詳細については、IQAX Limitedのウェブサイト(https://www.iqax.com/en/solutions/ebl/)をご覧ください。

IQAX eBLの使用に関する法的文書や使用条件は、2022年2月17日付のIQAX eBL Service Terms and Conditionsにて規定されています。この文書は国際グループにより確認の上、承認されています。

貨物の運送に関するその他のてん補除外規定は、承認済のすべての電子商取引システムに対して、紙の船荷証券と同様に適用されます。 これら免責事項の中には、運送契約で定めた港または場所以外での貨物の荷揚げ、先日付または後日付の電子文書/記録の発行/作成、譲渡可能な電子文書/記録の提示なしでの積荷の引き渡しが含まれており、承認された電子商取引システムを使用した場合であっても、当該システムの規則に従わない積荷の引き渡しによって生じた責任なども、てん補から除外されます。

国際グループとしましては、電子商取引システムを使用しているメンバーの皆様に、システムの運用に関する法的、実務的な利点や問題点について、当クラブにお知らせいただけると、これらシステムを監視するうえで役立つことと存じます。

 国際P&Iグループのすべてのクラブは同様の回覧を発行しています。

 

UKP&Iクラブ 日本支店

Staff Author

PI Club

Date2022/06/09