カリフォルニア州:バラスト水排出基準の改正2022年1月1日施行

Samoa beach california

更新: 2021年11月18日

カリフォルニア州:バラスト水排出基準の改正2022年1月1日施行

当クラブは、カリフォルニア州バラスト水排出規制に関して2020年12月に更新情報を公開しました。(下記ご参照) その中で、カリフォルニア州土地委員会(CSLC)が、カリフォルニア州バラスト水排出規則の第1章第3部タイトル2の第4.7条に関する改正案を承認した通達をお伝えしました。この改正は2022年1月1日に施行されます。

この改正により、連邦バラスト水排出基準(BWDS)および実施スケジュールは、カリフォルニア州法に組み込まれることとなりました。 本規則の主な改正点は以下の通りです。

  • 現段階では技術的に利用できないため、より厳しい暫定版および最終版のカリフォルニア州バラスト水排出基準の遵守日を、それぞれ2030年1月と2040年1月に延期する。(2 CCR Sections 2293 (b) and (c))。
  • バラスト水排出基準を満たすため、バラスト水処理システムを使用する船舶に対する運用監視と記録保持の要求事項を確立する。(2 CCR Sections 2295 and 2297)。 
  • CSLC委員会スタッフに、研究目的とコンプライアンス評価のため、バラスト水および沈殿物のサンプル収集の権限を与える。(2 CCR Section 2294)。

CSLCの情報シートはこちらで確認できます。

2020年12月23日付アップデート

メンバーの皆様には、米国は、IMOの2004年バラスト水管理条約の締約国ではないものの、2018年に「船舶からの排水に関する法律」(VIDA)を制定し、連邦バラスト水排出基準をIMO基準に近づけたことをお伝えしました。

しかし、カリフォルニア州は、上記の基準よりも、はるかに厳しいバラスト水排出について暫定および最終基準を設定しています。これらの基準は意欲的な基準でした。暫定基準は当初2020年に実施する予定でした。 しかし基準を達成するための技術がまだ利用できなかったため、2019年にカリフォルニア州土地委員会(CSLC)は、暫定版および最終版のカリフォルニア州バラスト水排出基準の実施日を、それぞれ2030年1月1日と2040年1月1日に延期しました。いずれも将来の日付であるため、連邦バラスト水排出基準が暫定的にカリフォルニア州に適用されることとなりました。

ただし、連邦法の基準はUSCGのみが施行することができるため、CSLCがカリフォルニア海域でバラスト水を排出する船舶に対してこの基準を施行するためには、連邦法の基準をカリフォルニア州規制に取り入れる必要があります。 CSLCに付与された執行能力は、カリフォルニア海域への外来種の侵入の大幅な削減につながることが期待されています。

CSLCは、バラスト水排出に関するカリフォルニア州規則の第4.7条(Article 4.7 of Title 2, Division 3, Chapter 1)の改定案を通知しました。提案された規制措置は、暫定版および最終版バラスト水排出基準の遵守日を正式に2030年1月1日および2040年1月1日に改定し、連邦バラスト水排出基準をカリフォルニア州規制に組み込み、バラスト水管理システムを監視するための要件を確立しました。 この改正により、CSLCは、コンプライアンス評価と研究目的のため、バラスト水と沈殿物のサンプル収集のためにサンプリングポートとタンクにアクセスし、検査中に船内保持義務のある記録を見ることができるようになります。

カリフォルニア州は将来に向けてより厳しいバラスト水基準を提案していますが、VIDAが完全に実施されると、個々の州は、環境保護庁(EPA)が公布した連邦基準と同一でない限り、バラスト水排出を含む独自の排出基準を確立および実施する権限を失います。それにもかかわらず、VIDAの下では、各州は依然としてより厳格な排出規制を申請する権限を有します。

上記の改定案の詳細につきましては、以下の文書をご参照ください。また、米国のバラスト水管理規則に関する追加情報は、当クラブが2019年に発行したバラスト水規則に関するLegal Briefingもご参照下さい。

Downloads

Jacqueline Tan

Legal Services Manager

Date2021/11/18